三日坊主日記

おぢさんとジャックラッセルの暮らし

忘備録

個人的忘備録でもあるので記しておく。


今年の雪解け直前に一軒の家が宿主を失った。


事の始まりは休み明けに近所のコンビニに寄った際
「ねーねーあの事何か聞いてる?」と言われた事だ。

バイパス沿いにある一番近いコンビニ。
幼馴染のJ子が務めてる。普段は目くばせで「ども!」で済ましてたが
レジに並んだ際に先の事を尋ねられた。

こちらとしては何のことやら分からずにいると
先週、近所の駅で飛び込みがあったらしい。
しかも飛び込んだ本人は地元中学の1年後輩らしいとの事。

 
 
地元駅が無人駅になって久しい。
かの昔は道路はす向かいの農協倉庫から米の積み込みの為に
貨物列車用に200mほどのホームが在ったが今は半分。
現状使ってるのは数十m。2~3両編成の普通列車じゃそんなモンだ。
 
この小さな駅から上京してそして戻って来た。

事件の当日、J子は仕事終わって家に帰ろうとしてたところ
踏切の警報が中々止まず列車も来ないので?状態だったところ
近所の人から駅で飛び込み事故らしいと聞き、帰れないので
旦那に遠回りの跨線橋を廻って車で迎えに来てもらったとの事。

その後3時間は踏切が開かなかったらしい。
翌日以降に誰だったかの噂が流れ、始めの話に成った。

飛び込んだ彼を仮にFとしておこう。
地元小中の1年後輩。中学では同じ部だった。
それほど話すわけでもなく、身長があったのでレギュラー扱いになってた。
自元高校出た後は関東方面へ就職したらしいが
俺がこちらに戻って来た頃には先に戻っていたようだ。

ポンタの朝の散歩時には家の前のバス停留所で朝一のバスを
待ってたのをよく見かけた。
最初の頃は太っていたせいもあるが、見たことあるなぁ…と思ってたが
そのうちに、ぁぁ・・・あいつだ。と思い出した。
モンジローの朝の散歩は夜明けすぐ頃が多いので
近々は会う事も滅多になっかたが、ポンタとの朝散歩は季節関係なく
7時前後が多かったのでよく見かけた。
幼い頃に遊んだとかでもなかったので特に声掛けとかはしなかった。

その後に別の幼馴染からひょんな事を聞いた。

Fは一人暮らしだった。
両親は彼が関東方面に就職した際にそちらへ移住したらしい。
それなのに彼一人だけ田舎に戻ったのはウツらしいとの事。
実際に別の幼馴染の家に突然に訪ねてこられて奇異な行動をとられ
困惑した事が有るらしい。
その他の事情もまた別の幼馴染がもっと知ってるらしいが
知らされてもどうにも成らんので聞かない。

そんな噂話を聞いた数日後、Fの家の前を通りかかると
市の職員らしき数人が家の周りで何か作業をしてた。
水道局だね。元栓を閉めに来てたらしい。
それを見て、飛び込んだのは彼だと確信した。

人一人、人生を終えた。
何が在ったとか、どんな事情だとか詮索しないし、したくも無い。

彼の住んでた家はそのままで、時が流れてただ朽ちていくだけ。